社員の安全と健康を守るために~松本ESテックの熱中症対策への取り組み~

2025年6月1日から、労働安全衛生規則の改正により、職場での熱中症対策が義務化されました。松本ESテックでは「熱中症にならないための対策」「体調の変化に気づくためのサイン」「万一のときの対応」の3つの視点から、熱中症対策とその教育を進めています。この記事では、年ごとに厳しさを増す酷暑を安全に乗り越えるための工夫と、現場での実際の取り組みをお伝えします。
熱中症にならないための予防対策
松本ESテックでは、ゴールデンウィーク明けから熱中症予防対策を検討し、実施しています。この章では、現在実施中の予防対策をご紹介します。
冷感ポロシャツの支給

社員提案制度を通じて白井工場で試験的に昨年導入した、「薄手の化繊素材ポロシャツ」が好評だったため、今年は現場で働く全社員に展開しました。肌触りがひんやりとして風通しも良く、夏季限定で作業着のかわりに着用しています。今年は涼しげな色の水色の半袖ポロシャツを基本に、安全面から半袖を着用できない社員には、長袖のTシャツを用意しました。薄い色は涼しげですが、着用する中で「透けやすい」「汚れが目立つ」といった課題も見えてきました。今後も現場社員の声を取り入れながら、来年度の改善に活かしていきます。
ファン付きベスト

製造現場や場内清掃など、特に気温の高い環境で作業を行う社員には、ファン付きベストを支給しています。ベストの内側に小型ファンが付いており、風を循環させて体温上昇を防ぐ一般的な製品です。長袖タイプのファン付きブルゾンを着用する社員もおり、それぞれの作業環境に応じて活用しています。
スポットクーラー

天井が高い工場はエアコンの設置が難しいため、松本ESテックではスポットクーラーを活用しています。スポットクーラーは、作業者の近くや機械周辺など、熱がこもりやすい場所に直接冷風を送る冷房機器です。キャスター付きで移動も簡単なため、必要なエリアだけを効率よく冷やすことができます。スイッチ一つで稼働し、温度調整も容易なため、現場では「すぐに使える涼しさ」として重宝しています。
無料給茶機・ウォーターサーバーの設置

食堂や休憩室には、無料で利用できる給茶機やウォーターサーバーを設置してます。
給茶機では、麦茶・緑茶・ウーロン茶・スポーツドリンクなど(工場によって種類は異なります)が自由に飲め、いつでも冷たい(または温かい)飲み物を補給することができます。ウォーターサーバーは、災害時の備蓄水としての役割も担っており、日常利用と非常時の安心を兼ね備えています。
現場冷蔵庫の設置

現場には小型冷蔵庫を複数台設置し、配布する飲み物や冷却タオルを冷やすなど、夏場の熱中症対策に活用しています。幕張工場には5台、白井工場には7台を配置し、作業中でもすぐに手が届く場所に設置しました。さらに、食堂や休憩室には大型冷蔵庫を備え、社員が安心して水分補給できる体制を整えています。
クールレボリューションの導入

スポットクーラーだけでは対応しきれない酷暑に備え、幕張工場では今年から「クールレボリューション」を導入しました。
この設備は高性能ファンと冷却機構を搭載しているため、短時間で広範囲を効率よく冷却することができます。さらに、省エネルギー設計で消費電力を抑えながらも最大限の効果を発揮し、キャスター付きで移動も容易なため、必要に応じて現場ごとに柔軟に配置できるのが特長です。高温環境での作業を支える、これまで以上に頼れる冷却設備となっています。現在他の工場でも導入を検討しています。
場内アナウンスによる注意喚起
幕張工場では、1時間に一度の場内放送で熱中症予防を呼びかけています。
「水分補給のお時間です。みなさん熱中症に気をつけましょう」
「暑さ危険です。周囲の人も気遣いながら水分補給しましょう」
「元気がないなら休憩できる!水分補給できていますか?」
といったメッセージが、デジタルの明るく可愛らしい声で流れます。
作業に集中すると給水が後回しになりがちですが、放送によって「今、飲もう」と気づける社員も多く、小さな工夫が大きな予防効果につながっています。
熱中症が疑われる場合の対策

2025年6月に施行された「企業の熱中症対策」は、単に予防だけでなく、実際に熱中症の症状が疑われたときの対応体制を整えることが求められています。具体的には、「本人や周囲が異変に気づいたら速やかに報告できる仕組み」「症状の悪化を防ぐための応急措置や手順」を定め、社員に教育・周知することが義務付けられました。松本ESテックでも各工場での教育に加え、とっさの対応ができるようにポスターでの手順掲示や連絡体制の整備を実施しています。社員一人ひとりが「もしもの時に行動できる」ことを目指し、重症化を防ぐ体制づくりを進めています。
暑さ指数(WBGT)を活かして

熱中症対策では「暑さ指数(WBGT:Wet Bulb Globe Temperature)」が重要な指標として活用されています。この数値は、気温だけでなく湿度や日射(輻射熱)などを組み合わせて算出され、熱中症のリスクを総合的に評価できる指標です。数値が高くなるほどリスクも上がり、例えば28℃を超えると危険性が高まるため、屋外作業や運動の制限、こまめな休憩・水分補給などの対策が推奨されます。松本ESテックでは、この暑さ指数を活用し、場内アナウンスによる注意喚起を行う仕組みを現在構築中です。数値に基づいた仕組みを構築することで、更に社員が安心して働ける環境を目指しています。
出典:厚生労働省HP 熱中症予防のための情報・資料サイト | 厚生労働省
まとめ

いかがでしたか。松本ESテックでは、社員一人ひとりの安全と健康を守ることを最優先に、熱中症対策を日々強化しています。冷感ウェアやファン付きベストの導入、冷房機器や給茶機の設置といった設備面の工夫に加え、教育や報告体制の整備など、ソフト面の取り組みも進めてきました。こうした対策は会社が用意するものですが、最後に大切なのは、社員一人ひとりが自分や仲間の体調に気を配り、「早めに声を上げられること」、です。会社と社員が一体となり、意識を高めあうことで、初めて「安心して働ける環境」が実現できます。まだまだ厳しい暑さが予想されます。皆さまもどうか体調に留意し、水分補給や休憩をこまめに取りながら、安全に夏を乗り越えていきましょう。