製造業の舞台裏「間接部門」と「営業部門」の仕事は魅力的!~後編~

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モノを販売したり技術を提供したりする会社には「営業部」が存在し、松本ESテック株式会社にも幕張本社に営業部があります。この記事では「一般的な営業業務」と「当社営業部の業務内容やその魅力、面白さ」などを担当者の声と共にお届けします。営業職にご興味がある方も是非ご覧ください。

一般的な営業業務とは

企業の商品やサービスをお客様に紹介し、取引を開始したり、促進したりするための活動が営業担当者の一般的な業務内容です。以下にその内容を簡単に説明します。

新規顧客開拓のための活動

インサイドセールス、テレマーケティング

営業担当者の主な職務の1つとして、新規のお客様を見つけ、企業の製品やサービスを導入・販売するための活動があります。電話やメールを利用し、リモートで営業活動を行う「インサイドセールス」、お客様との長期的な関係性を築くために信頼関係構築を大切にし、誠意をもった対応やコミュニケーションを継続的に行う「リレーションシップビルディング」、ウェブサイト、ソーシャルメディア、コンテンツマーケティングなどを活用してオンラインで潜在的な需要を引き寄せる「デジタルマーケティング」、既存のお客様やビジネスネットワークを通じて新しいビジネス機会を開拓する「紹介営業」など、お客様を開拓する手法は様々で、どの手法も一長一短はありますが、そのビジネスに適した方法で「新規顧客開拓」のための活動を実施します。

既存のお客様とのお取引

既にお取引のあるお客様との信頼関係をより一層深め、リピートビジネスを促進させる活動も重要な営業活動の一つです。製品知識の深化や価格の交渉、お客様のニーズや課題に対する理解により適切な提案をすることが求められ、それにより、一層信頼関係が強固なものとなります。

関連する市場調査

市場調査・分析

市場調査も営業業務の一環であり、業界トレンドや市場の変化、競合他社の動向などを敏感にキャッチし対応します。これにはソーシャルメディアやフィードバックを通じたお客様からの意見収集のほか、法律や規制の変更に対応するための調査なども含まれています。

社内コミュニケーション

お客様からのご要望等を社内に持ち帰り、製造現場と話し合いながら製品やサービスの改善を提案したり、部門内に情報共有したりすることも営業担当者の重要な業務の一つです。お客様のご要望を的確にとらえ、分かりやすく社内にフィードバックできる事が必要です。

これらの活動を通じて、営業担当者は企業の製品やサービスを市場に展開し、持続的なビジネス関係を築くための活動を行う、重要な役割を担っています。

松本ESテック営業部のお仕事は?

当社営業部のお仕事は、一般的な営業の仕事とは少し違う側面があります。具体的な活動内容を確認してみましょう。

仕入れに関する業務

仕入れるコイルのイメージ

通常は「資材調達部」や「購買担当」が行う「仕入れ」に関する業務を営業担当者が行います。具体的には「材料である鉄鋼関連の環境調査」「電磁鋼板仕入れ値の価格交渉」「電磁鋼板の手配やその納期調整」などです。

お客様との交渉・調整

一般的な営業担当の業務である「お客様への訪問」「情報提供」「情報収集」「各製品の価格交渉、契約」「受注処理」「納期調整」など、販売にかかわる業務を一手に引き受けます。納品後のフォローや訪問等でお客様との信頼関係を大切にしたきめ細やかな活動を意識しています。

社内製造部門とのコミュニケーション

製造業では一般的な業務ですが、製造部門との様々な調整も大切な業務の一つです。新規案件、試作、既存品などすべての製品について、製造原価から価格の調整を適宜実施したり、受注計画に関する調整を行ったり、「製造現場とのコミュニケーション」は必要不可欠なものとなります。

飛び込み営業はある?

当社営業部の一番の特徴は「飛び込み営業が少ないこと」です。当社の業界がニッチな業界であること、先代からのお客様と長いお付き合いをさせていただいていること、新規のお客様はご紹介いただくことが多いことから、「とにかく行ってこい」というような飛び込み営業は、ごくまれにしかありません。

担当者が語る、松本ESテック営業の魅力ややりがい

電磁鋼板という特殊な素材を扱う営業としての「やりがい」や「このビジネスの魅力」などを営業部門担当者にインタビューしました。それぞれの声をお届けします。

取扱うことそのものに魅力を感じる電磁鋼板

スリット後の電磁鋼帯

電磁鋼板は粗鋼生産量の約3%のみという極めて少ない鋼種ですが、それだけに鉄鋼メーカーの技術の粋を集めた鋼材であり、このニッチなものを扱うこと、そのものにやりがいを感じています。電磁鋼板が使われる製品は、主にモータであり自動車・ロボット等の今後成長が期待出来る業種に供給しています。また、ほとんどのお客様は1度お取引を始めると長いお付き合いになったり、開発から量産まで携わることが出来たり、などのやりがいもあります。

電磁鋼板とは?製造メーカーが歴史や技術について詳しく解説します

製品と技術を提供する松本ESテックの営業

組立工程のモーターコア

仕事の内容は営業業務と言いつつ、技術営業に近く、両方の業務をこなし、社内外のQCD全般に関わっています(Q:Quality-品質-/C:Cost-コスト‐/D:Delivery-納期-)。扱っている商材は無方向性電磁鋼板と呼ばれている特殊な鋼板で(過去の記事をご覧ください)近年こそEVやOA化で注目されていますが、依然として狭い業界に位置しているため、情報の取扱いや、コストを置く場合など、競合や協力先への配慮を常に求められる業務でもあります。逆の切り口で言えば、一見競合と思われる企業とも協力関係が生まれるなど、社内外ともに協力しあえる様な面白さもありますが、一瞬で評判や噂が業界に知れ渡る等の怖さもあり、そういった意味でも常に配慮が求められます。

電磁鋼板の基本的な工程を大公開!

個人の裁量により活動内容が変わる!営業部の面白さ

役職に関わらず、発言・提案が可能で、有効と思われる発案は積極的に採用されるなど、個々の能力を活かすことが出来る会社です。営業として結果は常に求められる立場にありますが、担当先を持ちつつ、必要があれば現場へ確認の為に出向いたり、お客様とコミュニケーションの機会を設けたり、などの「営業活動」や「スケジューリング」はそれぞれの裁量に大きく委ねられているため、自分の能力や個性を活かす仕事に興味がある人には向いている業務ではないかと思います。但し、製造業のため、専門技術の知識や専門用語等の習得は必要となります。研修期間もありますが、奥の深い世界であるため数年単位で繰り返し学んでいく根気強さが必要です。

潤滑油的存在として

歯車

技術畑から営業部に異動し、一年が経とうとしています。まだまだ見習いで勉強になることや知らなかった事が多々あり、日々修業だと思っています。この一年間で感じた当社での営業の仕事は、常にお客様視点に立ち、相談役になったり、お客様と当社を繋いだり、社内を繋いだりできる潤滑油の様な存在でもある、という事でした。1人では何もできない、知らないと何もできない、だからこそ、それぞれの専門分野の能力を活かしながら会社として取り組んでいけるよう人と人を繋ぎながら自身の能力も磨いていく必要があります。どんな仕事でも分からない事は素直にわからないと言える、そしてその分からない事をそのままにしない事が大切です。「わからなかった事」が分かった事にできた瞬間や、お客様に感謝された時、専門外の知識を習得し、自分のものにできた時、は特にこの仕事のやりがいや面白みを感じます。

営業部員のサポート、アシスタント業務

営業部の内勤事務担当はお客様から受信した注文を迅速に社内に連絡し、その後のお問い合わせに対応します。営業部からの発信はその後の製造工程に影響するため、正確さと慎重な対応が求められます。受注業務はお客様に応じて発注方法や出荷時のルールなどが異なるため、細かい確認が必要です。受注後の納期管理、その他各種資料作成も業務の一つです。社外で営業活動をしている担当者に不在中の出来事やお客様からご伝言を正確にお預かりし、伝えることも大切な業務の一つです。また、お問い合わせへの対応は、分かったふりをしない事、独断で、または思い込みで返事をしない事を常に心掛けています。営業は会社の窓口です。お客様に信頼して頂けるような対応を続ける日々の仕事の中で、お客様と会話したり訪問したりする事で距離が縮まり、頼りにしていただいている、と感じた時、このお仕事のやりがいを感じます。

まとめ

一般的な営業の業務と当社の営業部のお仕事を、営業担当者の声を交えてご紹介しました。営業の仕事は扱う「商品」によって業務の範囲やお客様へのアプローチ方法が異なりますが、どの業界においてもお客様との「信頼関係を築く事」がとても重要で、その信頼関係を築くことができたと実感できた時の喜びは達成感やモチベーション向上に繋がります。電磁鋼板は希少価値の高い素材で、省エネ効率を高めることができる、優れた素材です。その「地球環境にやさしい電磁鋼板」を製品として世に送り出し社会貢献できる、という事も、当社の営業業務や当社の魅力的であると考えます。

製造業の舞台裏「間接部門」と「営業部門」の仕事は魅力的!~前編~